#15 女子大生は,SMプレイをどう思っているのか

書誌情報:

 

Rye, B. J., Serafini T. & Bramberger, T.(2015). Erotophobic or erotophilic: What are young women’s attitudes towards BDSM? Psychology & sexuality , 6 ,No.4, 340-356. doi:10.1080/19419899.2015.1012108

はじめに:

 

 この論文では,女子大生のBDSMに対するイメージ等の調査を行う。
 なお,BDSMとは,いわゆるSMの概念を拡張したものであり,次の以下の用語の略である。
・Bondage;緊縛
・Discipline;調教
・Domination;支配
・Submission;服従
・Sado-Masochism;いわゆるSM
 

目的:

 

・女子大学生のBDSMに対する態度の測定
・BDSMに対する態度におけるメディアの役割の調査
・BDSMに対する態度におけるパーソナリティの影響の調査
 

 

方法:

 

〇対象
 Waterloo大学心理学部所属の女子大学生94名(有志)
〇調査内容
 ①SOS(性的態度尺度. ex; 自慰行為はすばらしい体験だ など)
 ②SAS(性的不安尺度. ex; 性感染症の情報に触れたことがある など)
 ③BDSMに関する記事(ポジティブorネガティブ)
 ④記事の内容の理解に関する質問(ex; 著者はBDSMにポジティブか など)
 ⑤BDSMに対する質問(ex; BDSMに関する話題は不快だ など)
 ⑥comfort with sexual matters for youth and adolecents尺度
 (ex; 女性同士がセックスをしてもよい など)
 ⑦性的自由主義尺度(ex; 性的な目的でウェブカメラを使用することは楽しい など)
  ※1;③は,BDSMが趣味の人にインタビューした結果,インタビュワーがBDSMに対してポジティブになる or ネガティブになる記事
  ※2;①,②,⑥,⑦はすべて7件法
  ※3;①,②,⑥,⑦は性へ積極-消極尺度として使用
〇調査手続き
 1.①,②,⑥を実施(プレテスト)
 2.4~10週後に③を,ポジティブとネガティブのどちらかを読ませる
 3.記事の読後,④を実施
 4.④への解答後,①,②,⑤~⑦を実施(ポストテスト)
 

結果:

 

 平均値


 

 

 相関


 

考察

 

結果から,次のことが言える。
・女子大学生のBDSMに対する態度の測定
 BDSM一般に対する個人的感覚は,合計の平均値が4.46であり,おおむね1~7の中央値(4)よりもやや高い。したがって,女子大学生のBDSMに対する態度は,中立かやや肯定的である。
・BDSMに対する態度におけるメディアの役割の調査
 ポジティブな記事を読んだ人の平均値(4.48)と,ネガティブな記事読んだ人の平均値(4.44)との間には,目立った差はない。したがって,BDSMに対する態度は,少なくとも1つのメディアによる情報によってほとんど変わることはない。
・BDSMに対する態度におけるパーソナリティの影響の調査
 相関を見ると性への積極-消極尺度と,BDSMに対する感覚との間に有意な相関が認められた。したがって,BDSMに対する態度は,性への積極-消極的傾向という性格傾向に影響を受ける。